生活保護の申請は本人しかできないのですか?

生活保護法第7条には「保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとする。」と書かれています。

つまり、生活保護を受けたい人(要保護者)だけではなく、扶養義務者や扶養義務者ではない同居の親族も請求することができるのです。

この7条は国民に「保護請求権を与える」ことを目的にしているので、「要保護者の中には保護請求権を行使することのできない者が事実上少なくない」ことを念頭に置いての措置です。(『生活保護法の解釈と運用』162㌻)

生活保護法でいう「扶養義務者」とは、直系血族(親子)、兄弟姉妹の範囲を指します。親子兄弟姉妹の範囲の人は本人(要保護者)と同居していなくても生活保護の申請ができるのです。

この7条には「申請に基づいて開始」すると書かれているだけで、申請の要式(文書か口頭か)については何も書かれていないので、「非要式行為」であり、福祉事務所の窓口に行って、「私は生活保護を受けたい」と口頭で告げるだけでも法律的には申請は有効です。

申請を行うのに行為能力も要せず、子どもでも申請することができます。

保護請求権は一身専属権であるので、「代理に親しまない行為」であるといわれています。ここでいう「代理」とは民法上の「代理」であって、『生活保護法の解釈と運用』の中では「教育扶助を受けるために学校長が児童の代理人として申請すること」をその一例としてあげています。よって行政書士による「申請代理」は国民の「保護請求権」を補完するものであって、7条と矛盾するものでは決してありません。